越後闘牛を語る上でやはり名牛たちの活躍・名勝負は欠かせない。一体どの牛が一番強い
のか知りたい、素晴らしい名勝負を見たい、というのが闘牛ファンの本音でもある。歴史
と伝統を誇る越後闘牛だけに語り継がれる名牛は数多く、古老が語る戦前の伝説の名牛に
はじまり、それぞれの時代に多くの横綱・ヒーローが生まれた。 ここでは、平成の越後闘牛史を語るうえで欠かすことのできない、平成元年生まれ世代の 牛たちを中心に近年の名横綱・実力者・個性派たちを紹介したい。 平成元年生まれ世代は 竹沢号 ・ 文蔵 ・ 健康力を中心に 小金石 ・ つよし号 ・ 茂治兵エ大輔号 ・ 平澤 ・ 川端 ・ 陸奥7号 ・ 治右エ門 ・ 平蔵 など多士済々の顔ぶれを誇り、近年の越後闘牛における黄金世代と言えるだろう。平成元 年生まれ世代の牛たちも今年(平成13年)で13歳になった。角突き牛としては晩年と 言ってよい年齢である。ゆえに既に引退した牛も数多いが、この世代の牛たちを語ること はそのまま平成の越後闘牛を語ることになるだろう。 この平成元年生まれ世代の牛たちが横綱の地位を目指してゆく道に、先輩横綱としてたち はだかったのが 丑蔵 ・ 忠左エ門 ・ 桶屋 ・ 角蔵 ・ 徳蔵 ・ 高野 ・ 六右エ門 ・ 善五郎 ・ 兵左エ門 といった昭和生まれの横綱牛たちである。 また、後に続いた 政蔵 ・ 与左エ門 ・ 大日号 ・ 和泉屋 ・ 桃太郎 ・ 宮鷹 ・ 山建号 ・ 龍神 ・ 仲兵エ ・ 又甚 ・ 二代小金石 ・ 食堂みやこ ・ 藤七 など、まさに現役の花盛りに活躍する角突き牛たちも紹介したい。 |