現在「越後一華のある牛」と称される『丑蔵』の角突きぶりは、何と言っても隙あらば一 気に飛び込む素晴らしい切れ味に尽きるが、それは歴戦でつちかった勝負勘に裏打ちされ ている事を見逃してはならない。先代の『丑蔵』とは全く対照的な角突きぶり。先代が重 厚なナタならば、当代『丑蔵』は切れ味鋭い日本刀に例えられようか。その男伊達をも想 わせる華やかな角突きぶりは闘牛ファンを魅了してやまない。